月刊コロコロコミック1998年9月号 レビュー


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↑旧裏面の最凶カード

「タケシのキュウコン」名前の通り、旧裏面史上最悪のデッキ「タケキュウロック」の根幹をなす。特殊能力の「ばける」が問題で、簡単に言うと自分の番に1度だけ「進化カード」をのせ、そのポケモンになることが出来て、自分の番にトラッシュして元に戻ることが出来るというもの。このカード自体が進化カードであり、自由に進化できるのは便利ですが、進化しても使えるエネルギーの数や種類は変わらないので、そこまで強いかと疑問な気もします。

 しかし、これの問題はその進化ポケモンの特殊能力が使える点です。特殊能力はエネルギー0でも働くため、「悪いラフレシア(トレーナー禁止)」、「プテラ(進化禁止)」に化けて全体をロックすることが出来る。これらは元の能力が強いのに、自分の番はタケシのキュウコンに戻って、自由にプレイしてから再び化けてロックするというプレイが出来るため凶悪でした。

 このロックが決まると、相手はほぼ何もできないまま負けてしまいます。ポケモンカードにおいて相手だけ進化とトレーナー禁止というゲームの本質を覆すような悪魔のようなデッキが生まれました。少し前に拡張シートの「ゴース」、「ゴースト」もいたため、このデッキは先攻を取ると相手はトレーナーカードを1枚も使うことなく、一方的に負けるという事態が起きました。そう、ポケモンカードの暗黒時代でした。

 このタケキュウロックにはほとんどのデッキが対抗できず、一方的な試合になりました。大会上位は全てタケキュウロックと悪夢のような事態でした。

 後にタケシのキュウコンの「ばける」は進化ポケモンの特殊能力は使えない(働かない)。と効果が変更されましたが、カードテキストはそのままで、当時はインターネットが普及していなかったため、あまり認知されませんでした。また、効果変更を逆手に取り、デメリット持ちの特殊能力を消す使い方も考えられました(カスミのギャラドスの「はんこう」を消すなど)。

 「ばける」の効果変更でタケキュウロックは消滅しましたが、旧裏面を語る上では外せない話ではないでしょうか?

↑エリカのプリン登場。タケシのキュウコンに比べればまだカワイイですが、HPの低いたねポケモン相手に無力2個からの「やさしいパンチ」で1ターン目に40ダメージは全くやさしくなく、試合が早期終了するため制限が掛けられました。

↑圧倒的掲載量のポケモン記事。金銀が出なくても大人気でした。

↑ポケットモンスター。四天王を倒したら最後は…。

↑初代のラストのライバル戦の興奮は異常。


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タケキュウロックの凶悪さに

当時の子供たちが泣き出した。




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